2016年11月6日日曜日

気分を侮るなかれ

「気分」って、モワモワっと湧き出す泡のようで移ろいやすいため、明確な要因を特定できる具体的な「感情」や「情動」ほど、気にかけないものです。

先週の松山大学の心理学の授業では、この「気分」の大切さについて、ロバート・E・セイヤーの「毎日を気分よく過ごすために」を読んで考察しました。セイヤーは、気分は心理的及び生理的プロセスであり、「その時の心身の状態を測定する温度計」だと述べています。だから気分の状態にしっかり気を配ることで、自分が取るべき行動が自ずと見えてくるのだと。また、気分は私たちが外界を捉える際のフィルターとなるため、いくら物質的に恵まれていても、高い地位にあっても、沈んだ気分は外の世界を否定的なものとして自分の中に取り込んでしまうのだと。逆に言うと、物質的に豊かでなくても、良い気分を保つことで、ある程度の幸福感を得られるのですね。

また、親としても、組織の長としても(小さな組織ですが^^;)肝に銘じておきたいのは、気分は伝搬するということ。集団の中心人物の気分が全体に影響を与えることは、科学的にも明らかにされています。気分を良い状態に保つための睡眠、食、運動、活動時間など、小さなことでも日々意識して選択したいものです。

写真は近所の空き地を埋め尽くすコスモス。

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