2018年5月21日月曜日

自宅キッチンで始めたデザートづくり全米350店舗へ。

「お金をmakeすることよりも、社会に変化をmakeすることに注力したい」と語るのは、植物性アイスクリームの開発者であるMami’s Gelatoのナオミ・ポスナーさん。植物性アイスクリームの普及を通して、今まで様々な理由でアイスクリームを食べられなかった人を笑顔にし、動物に無理強いしない、持続可能な食料供給を実現し、誰にとって「sweet」な社会創造を目指して活動しています。

今回私は、日本とアジア諸国での販売契約締結と、これからのビジネス戦略を話し合うために、インディアナ州のご自宅に泊まり込みでお邪魔しています。

ナオミさんとの出会いは昨年3月のニューヨーク。それからオンラインでの協議によって私たちのビジネスはスタートしたので、実際に会うのは今回が2回目。そして寝食共にする中で、「出会うべくして出会った」としか思えない共通点をたくさん見つけ、まるで古くからの友人か、親戚の家に来たかのように、彼女の自宅でリラックスしている自分がいます。

Mami’s Gelatoは今アメリカで爆発的に成長しています。12カ月前の販売店舗数は35店舗でしたが、今やその数はたった1年で350店舗に増え、売り上げは前年比900%。展示会で営業する必要はもうなくなったそうです。

にもかかわらず、その事実に甘んじることなく、商品開発に打ち込み、店舗を切り盛りする旦那さん、販促ツール開発を担う娘さんたち、営業とマーケティング担当の義理の息子さんと力を合わせて、新しい顧客に丁寧に対応する姿に、同じビジネスパーソンとしても、女性としても憧れの気持ちを抱かざるを得ません。

大手と組んでしまうことで、小さなレストランのビジネスを圧迫しないように注意を払う仕事の進め方や、メキシコのココナッツ栽培を復活させ、よりエコロジカルでエコノミカルな形で原材料を調達しようとする試みにも心から敬意を表します。

Naomiさんはお母さんに「世界は一つの国なんだよ」と言われて育ったそうです。だから彼女にとっては、様々な場所の良い人やアイデアをつないで、誰にとっても良い社会をつくることは、空気を吸って吐くくらい自然なことなのです。

Naomiさんのミッションに共感する方、ただ美味しいアイスクリームを提供したい方、一緒に世界に広げていきませんか?フィールドは果てしなく広いです。

ヴィーガンじゃない?

心配ないです。ヴィーガニズムを広げる活動ではありません。このミックスは牛乳とまぜてもすごくおいしいのです。「うちの大切に育てた牛が出す自慢の牛乳でココナッツアイスを作りたい!」という人もウェルカムです。可能性ははかり知れません!







2018年2月4日日曜日

人生100年時代に求められるキャリア教育

1月26日付NYタイムズの記事によると、米国イェール大学にて今期開講した授業「心理学と良い人生(Psychology and the Good Life)」に、316年の大学史上最多の1,200名が履修登録を行ったそうです。学部生の4人に一人が受講している計算。

この授業の指導教員であるLaurie Santos氏は、入学してくる学生たちは、それまでの努力において、自分の幸せを後回しにしてきたと述べていますが、実際イェールでは、50%以上の学生が、在学中にメンタルヘルスに関する支援を求めているのだとか。

この授業では、幸せの要素として学生が思い浮かべる、良い成績、華やかなインターンシップ、実入りの良い仕事等でなく、人を真に満たすものは何かについてポジティブ心理学を通して理解を深め、更に行動変容の方法についても学びます。

記事にもありますが、ポジティブ心理学を扱う授業は近年ハーバード等他大学でも人気で、実際、甥っ子が通う米国の大規模総合大学でも、「幸せの科学(The Science of Happiness)」と題した授業は一番人気だそうです。


「ポジティブ」という言葉から連想される、ただ楽観的に、前向きに生きるとかではなく、感情の扱い方、モチベーションの維持、逆境に立ち向かうことの意味、他者との関係性などについての学びを通して、どうすれば日々豊かな気持ちで生きることができるかについて学ぶこのような授業は、仕事だけが「メイン」になり難い人生100年時代に求められる重要なキャリア教育の一環であると感じています。




2018年1月15日月曜日

ポーランド人「親日感情の原点」はMATSUYAMA

昨年11月に続き東欧に来ています。前回は初めてということもあり、目的地にたどり着くことで精いっぱいでしたが、今回は仕事の合間にポーランドに滞在する日本の方とゆっくりお話しする時間を持てました。そんな中知ったのは、私の故郷愛媛県松山市はポーランドの人にとって特別な場所であるということ。

松山に住む人ならよく耳にする「ロシア兵墓地」。ボランティアで清掃活動に参加したことがある人も少なくないでしょう。この場所、実は「ロシア人墓地」の名で知られていますが、2008年、ワルシャワ大学の研究者らの調査で、ロシア兵として戦ったポーランド人12名が埋葬されていることが明らかとなり「ロシア兵・・・」と改称されることとなりました。

「世界はこれほど日本が好き」(河添恵子、2015)によると、日露戦争開戦当時、日本に収容された捕虜の数は7万2千人。その中の4700人がポーランド人だったとされており、松山市内には、埋葬されている方々以外にも100名以上が滞在されていたそうです。ポーランド人に限らず、捕虜の方々の生活ぶりは陸軍の報告書などに記されており、多くの文献等で紹介されていますが、「場所は収容所生活」という言葉から想像されるものとは異なり、滞在場所は公共の施設や民間の建物。温泉での傷病者の慰安と治療、病院には娯楽室、祈祷室、テニスコート、ジムが設けられ、一般市民も日用品、飲食物、たばこなどを持って慰問に訪れたそうです。

この背景にはその当時日本が史上初の傷病者保護条約であるジュネーブ条約に加盟し、その普及に尽力していたことがあるそうですが、愛媛県は何度も松山に「捕虜は罪人ではない。祖国のために奮闘して敗れた新庄を汲み取って屈辱を与えるような行為は厳に慎め」との訓告を発していたそうです。愛媛のおもてなし精神の表れでもあるでしょうか。

捕虜の中には日本帰化を望むものや、日本人女性との結婚を考える人もいたのだとか(松山でのロシア兵と日本人女性の恋の物語は最近ミュージカルとなり、1年間上演されていました「誓いのコイン」坊ちゃん劇場) )。

愛媛に限らず日本全国29か所の収容所に滞在した数千人のポーランド人の多くが日本に好印象を抱いて帰国し、そのことが現在の親日感情の原点になっているとも言われていますが、開戦当時の前線における投降への合言葉が「MATSUYAMA」だったと聞くと、松山の貢献は少なくないことが解り、嬉しい気持ちがします。

今回お話しをお聞かせくださったワルシャワ日本語学校の坂本龍太朗先生によると、「ポーランド人は日本に片思い」なんだそうです。ポーランド人の思いとはよそに、日本はポーランドにあまり関心を向けていないのだとか。せっかくの歴史的つながりを絶やさないように、坂本先生と一緒にこれからも活動をしていきたいです。

ワルシャワ旧市街地


2018年1月12日金曜日

2017年人の幸せに関する発見ベスト10

米国のカリフォルニア大学バークレー校にある、人の幸せを追究する機関「Greater Good Science Center」は、毎年その一年で発表された、人の幸せ、充実した生き方等に関する研究で、最も刺激的で影響力があるベスト10を発表しています。2017年の研究についても350名の研究者からの回答に基づいた大変興味深い結果が公表されています

1.「人の感情はこれまで理解されていたよりももっと豊かであり微妙」       幸せで意義深い人生とは、ただ良い気持ちになるだけではないというこれまでの見解を指示する研究結果。入りまじった感情が健康や幸福の鍵であることを示しているか。。 

2.「人生における目的意識が必要なのは若者だけではない」            中高年(32歳から83歳まで)までを対象とした調査において、目的意識の高い人ほど認知スキルが高く、睡眠の質や健康状態が良いことが明らかに。

3.「マインドフルネスと瞑想の効果は思った以上に未知数」
マインドフルネスについては定義そのものが研究者や実践者の間でも様々。瞑想はストレスの原因になる場合も。科学的な効果が実証される一方で、万人に適応できるわけではないという調査結果も。

4.「人との付き合い方や性格は変えられる」
幼少期の養育者との愛着がその後の人生において他者を信頼することや、心地よい関係を構築することにおいて重要だとする従来の考えが根強い中、パートナーとのヨガなど、親密性を養う活動を通して、回避的なコミュニケーションスタイルを持つ人が良い方向に変化することができることが明らかに。

5.「音楽は人をより創造的でマインドフルにする」
創造力を試すテストにおいて、音楽を聴いたグループは(その音楽が好きか嫌いかに関わらず)発散的思考や想像的アイデアの思い付きに長けていた。合唱は精神的健康をもたらすとの結果も。

6.「他者を気遣うことが自己のレジリエンス向上に効果」
他者を助けること(オンラインで他者の悩みに対してコメントすること等)は、自己の充足感を高め、難しい状況において感情の調整を行う力を養う可能性も。

7.「携帯への過度な注意が関係性に悪影響をもたらす」
コミュニケーションの相手が携帯電話に過度な注意を払うことにより阻害感を感じた人が、その疎外感を埋めるために他者からの注目を求めてソーシャルメディア多用し、結果そのことが別の誰かの疎外感を生むという悪循環も。

8.「職場の親切は感染する」
職場にてコーヒーをごちそうしたり、御礼のメールを送るなどの親切行為を週に5回1か月間実施した集団の生活と仕事への満足度は高まり、親切行為を受けた集団の幸福感もその1か月後に高まるだけでなく、その集団にも他者への親切行動が現れ始める(ペイフォワード現象)。より親切で慈悲深い職場環境をつくることは可能。

9.「多様性のある学習環境はどんな人種の学生にもプラス効果」
米国の4300人の中学生を対象にした調査によると、クラスの多様性が高ければ高いほど、どの人種の生徒も不安や孤独感を感じることや、いじめに合うことが少なかった。スウェーデンの移民反対派が多い地域においても、移民の生徒と触れ合う機会が、地元出身の子どもたちの差別を軽減することが明らかに。

10.社会性と情緒を養うプログラム(SEL)の効果は長続きする
様々な国の幼稚園から高校までで実施されているSELプログラムを検証した結果、プログラムによる。コミュニケーション力向上、向社会的行動の高まり、成績アップ、不安やストレスの軽減などの効果は、プログラム受講後も1年から4年近くまで持続することが明らかに。
  
記事はこちら:Greater Good Science Center

手を組んで歩く楽しそうな子どもたち@美術史美術館 in ウィーン

  

2018年1月10日水曜日

スリムダウンで得たもの


契約満期に伴い、11月頭、過去10年間住んだ戸建ての借家を離れ、市内中心部の賃貸マンションに引っ越しました。夫も私もアラフィフで、いつまでも自転車で走り回るわけにはいかないだろうというのも理由の一つ(我が家にはマイカーはありません)。新居は、これまでの戸建てに比べ部屋数も少なく、床面積も三分の二程度ですが、住み始めて2か月の感想は「大満足」。どこにでもアクセスが良い立地もさることながら(職場も銀行も図書館も税務署も法務局も市役所も近い!)、所有物をスリムダウンしたことで、何がどこにあるか明確で、探し物をする時間が圧倒的に減り、余計な行動と思考が減ったことが嬉しい。実際、仕事の段取りも以前より効率的になり。今年のお正月は年賀状を事前に準備する余裕も、”なんちゃっておせち”を作る余裕も生まれました。

また、家族の距離がぐんと近くなったことが二重丸。以前の住居ではテレビがアンテナにつながれておらず、家族が個別に所有するタブレットやPCで別々のものを閲覧していて、同じ屋根の下にいるけど「心ここにあらず」ってことも少なくありませんでした。でも今回の家ではケーブルテレビが装備されているため、こじんまりのリビングにデーンと鎮座するモニターに映し出される映像に、いやおうなしに全員が目を奪われ、結果みんなで同じものを観て盛りあがったり、意見交わしたり。みんなでソファにギュギュっと座って「テレビ回帰、意外といいね」。昭和の実家をちょっと思い出す・・・。

今回の引っ越しでサヨナラしたものは、食器棚、洋服だんす、湯沸かしケトル、食器乾燥機、デスクトップ等々。長男が帰国したらどこに寝るって課題もあるけど、終活に向けての第一歩かな。このまま年と共にシンプルに、自由な方へ向かいたい。そして、それより何より、オーナーが素敵な方。感謝を感じながらの日々。そんな我が家に後ろ髪ひかれながら、今年最初の出張に行ってきます。



2018年1月3日水曜日

2018年は織りはじめの年。

新年あけましておめでとうございます。新しい年を迎えたことと、久しぶりのブログ更新ということもあり、現在進行中の事業や活動について、自分の中で整理するために「布を織る」ことに例えて俯瞰してみました。少し長めです。

「いろんなことやってるね(ちょっと困惑気味に)」。最近よく言われます(汗)。「確かにそうだな」と自分でも思います。創業2年目の今年、交わした契約は、輸出関連1件、輸入関連1件、人材関連3件、教育機関1件。加えて大学からの委任もありました。契約相手は日本も含め3つの国。活動場所は7か国にまたがります。それぞれの活動内容は異なりますが、どれも、異なる国や地域が持つ資源(人やもの)を活用することで「持続可能で豊かな社会を創造する」という自分の理念に合致するものです。

ただ、2016年の初旬頃まで、それらの事業・活動はアイデアレベルに近いもので、モワっとした丸めた複数の羊毛の塊のようでした。そして春ごろから素晴らしい出会いに恵まれたこともあり、少しずつ(本当に少しずつ)それぞれの羊毛から糸が姿を見せ始めました。ただ、まだ糸の長さも十分ではありませんし、どの糸をどれだけ使ってどのように織っていくかまでは描き切れていません。しかし、今はそれらの糸を組み合わせて、自分にとって意味のある「布」に織り上げていけるような気がしています。そして糸を織り合わせる動作を例えるなら、それはひたすら「実践と教育(または理論)」の往還です。

活動の成果である「布」はただ出来上がればいいというものではありません。持続的で安定した「作業」を通して、ムラの無い、美しい布に仕上げていくことが必要です。そのために今年学びを深めたいのは「ポジティブ心理学」です。一般的に広まっている何でも肯定的にとらえる「ポジティブシンキング」ではなく、「人生を真に充実したものにするのは何か」という問いのもとに、幸福、希望、感情、愛、フロー、強み、レジリエンス(回復力)、モチベーション、価値観、人生の目的などについて研究する心理学です。

松山大学の心理学の授業では、これまで以上にポジティブ心理学に焦点を当てていきたいですし、愛媛大学の留学生を対象としたキャリア教育や海外での人材ビジネスでは、社会で幸せに機能し続けるための知識として提供・活用していきます。輸出入ビジネスでは、顧客やパートナーと良好な関係性を築き成果を出すために重要な鍵となるでしょう。

かなりきれいに描き過ぎましたが、一番は自分を奮い立たせるため。まずは一つ一つの動作を丁寧に。。。支援してくださる方への感謝を忘れずに、今年も歩みを進めたいです。










2017年9月12日火曜日

26%に感じる可能性。

去る8月30日、愛媛県松山市のレストランカフェ haco.さんにて「地球と子ども達の未来を守る愛のフードプロジェクト」と題したイベントを実施し、約100名の皆さんにココナッツソフトクリームを食べていただきました。当日はテーブルにて、ココナッツミルクの栄養価、非遺伝子組換えであること、植物性アイスクリーム開発の背景に、動物の負担を減らし誰にとっても優しい地球環境を創造したいという開発者の想いがあることを説明させていただきました。

さてアンケート結果ですが、ソフトクリームの感想は、以下のような結果となりました:


コメント欄には以下のようなお言葉をいただきました:

・ 食べ応えがあり少量でも満足
・ さっぱりして後味がすっきり。
・ ココナッツの風味がさわやか。
・ とても甘味が強いので、塩味や酸味と組み合わせるとおいしいと思う
    香辛料もあり。
・ 子供はココナッツになれていないので苦手ですが、ヘルシーが好きな女性にはよい。
・ 味がとても濃厚。後味がさらりとしておいしい。
・ 一口食べた時、口の中に甘さが広がっておいしかった。
・ ココナッツが苦手。
・ 量が多いとオイリーな感じがした。
・ 少量なら食べられる。味の変化があればいい。

「美味しい!」と感動してくださる方もいれば、食べなれない味に「いまひとつ」と言う方も。でもこの26%の「いまひとつ」の結果に大きな可能性を感じています。私たちはこのソフトクリームを媒体として用い、愛媛の味をPRすることが目的です。どのような工夫をすれば26%の方に喜んでいただけるか、考えるとワクワクします。またココナッツ風味の強さや、脂肪分の多さはこの度開発されたばかりの新商品では改善されています。またアーモンドミルクなど、他の植物性ミルクのソフトクリームもこれから登場しそう!

イベント前の打ち合わせで、haco.さんを経営するいっせいグループ役員の兵頭さんや、haco.朝生田店の深水店長さんから、「haco.のお客様は喜んで協力してくださいますよ」とお伺いしていましたが、本当にその通りで、皆さん熱心に耳を傾けてくださり、アンケートにも丁寧に答えてくださいました。なんだかhaco.さんのことが大好きなお客様と、従業員の方々の間に存在する信頼関係のような温かいものを実感した1日でした。

満席が続く超多忙なランチ時に、このような取り組みをさせていただき、本当に感謝しております。繋いでくださった藤江直子さん、当日ご来店いただいた皆さま、御礼が遅くなりましたが、本当にありがとうございました!!

2017年8月28日月曜日

初めての出版翻訳

どうしても翻訳したくて、3年程前からどこへ行くにも持ち歩いていた「Exploring Leadership」の翻訳を、仲間のみなさんと完成させることができました。Amazonでの予約は2ヶ月以上も前に始まっていましたが、諸事情あり発送が遅れ、一昨日やっと厚さ2.5cmあるそれを自分の手に収めることができました。そしてまずは父親の仏壇へ☺️

原著の筆頭著者のスーザン・R・コミベズ先生との出会いは9年前。愛媛大学でリーダーシッププログラムを立ち上げられた秦敬治先生のお供で、メーリーランド大学を訪れた時です。それを機に、私は彼女の著書や論文を全て読み、彼女が描く権限やカリスマに頼らないリーダーシップのあり方や、誰の中にもその人らしいリーダーシップが存在することを信じて、成長を支援する考え方にどんどん引き込まれていきました。私の博士論文に含まれる主たる研究も、彼女が手がけた研究手法をなぞるものでした。

そして冒頭でも述べましたが、この「Exploring Leadership」だけは、絶対翻訳しなければと思ったのです。一番の理由は、今の時代に求められるリーダーシップ、自己へのリーダーシップ、集団へのリーダーシップ、そして社会へのリーダーシップを、社会学や心理学などの様々な理論を用いながら明確に述べているものは、これまで日本語では見当たらなかったからです。

しかし、出版翻訳はもちろん、出版も未経験だったので、どこへどのようにアプローチすれば良いものか頭を悩ませていました。そこにもたらされたのが監訳者である日向野先生との出会いです。お互い学生を連れての渡航先でのことでした。滞在中、研修先の大学構内のベンチに座り、リーダーシップについてたくさん意見交換をさせていただく中で本書の話になり、コミベズ先生とは既に親しい間柄だった日向野先生が、段取りを整えてくださることになりました。本当に幸運でした。

私をリーダーシップ教育の世界に導いてくださった秦先生、佐藤先生に始まり、共訳者の丸山さんや安野さんとの出会いもしかり、リーダーシップ教育に関わる過去10年間のどの出会いが欠けても、私がこの翻訳に関わらせていただくことはなかったと思いますし、今の自分は存在しなかったでしょう。皆様に心より感謝申し上げます。



アマゾンでご注文いただけます☺️

2017年8月24日木曜日

「管制塔」に導かれなんとか「安定飛行」へ。

弊社初の大きな案件。成果を収めるための最初のハードルをなんとかクリアすることができました。実は、4月にこのお話しをいただいてから、本当に生まれたばかりの一地方企業にまかせていただけるのか、まかせていただいてもできるのか、不確定要素に右往左往してきました。「もしペンディングになったら」という不安は常に頭にありましたが、それを振り払い、自分にできる精一杯の資金を投入し、必要な第3社に協力を依頼し、ただ目の前のことに焦点をあてて、前に進んできました。まだ最終目的地までは時間を要しますし、気をぬくことはできませんが、なんとか安定飛行と呼べるフェーズに入り、ひとまず安堵感と感謝の気持ちでいっぱいです。

感謝の想いの向く先は本当にたくさんありますが、お一人挙げるとするならば、迷わず今回のクライアント企業様と私をつないでくださったIさんです。ご紹介いただいた後も、まめな進捗状況の確認、それに伴う動き方のアドバイス、私ができないことのフォロー、クライアント企業様をお迎えしての渡航先での動き方など、あらゆる場面で導いていただきました。実は私、まだ大学教員だった4年程前から、海を渡りながら海外と日本の人を結び付け双方のニーズを満たしていくIさんの仕事ぶりにあこがれ、「いつかは一緒に仕事ができれば」と願ってきました。まさかこんなに早くその時が来るとは想像もしていませんでした。管制塔のようなIさんに報いるためにも、このプロジェクトに関わってくださっている他の多くの方々のためにも、必ずうまくでランディングさせます!

2017年7月30日日曜日

どこにもない、こだわりのNYツアー作りました。一緒に行きましょう。

ニューヨークで学ぶツアーを企画しました。「ニューヨークは最先端。刺激に溢れている。だから行きましょう!」と、そんな生半可な気持ちで作った企画ではありません。私たち自身が持つ世界観や周りで見聞きしたこと、また、これまで生きてきた時間軸の延長線上に何かを創造するという思考パターンを打破することが目的です。そのためにできること、それは、個性、独創性、自分の価値を研ぎ澄ませ、ビジネスとしてそれらを表現している先駆者達と対話をすることだと考えました。起業家との対話を通して「自分は何者か?」「どのようなスキルや強みを持っているか」「何にワクワクするのか」「社会にどんなインパクトを与えたいのか」について熟考します。また日本人が気づいていない日本の価値を知る機会にもなるでしょう。それらを基軸に、自分や自社が参入できるニッチを探求します。

「それだったら日本でもできるのでは?」と思われるかもしれません。なぜニューヨークか。理由はたくさんありますが、大きな理由の一つはこれからはあらゆる産業に「クリエイティヴィティ(創造性)」が益々求められる時代だからです(参照:The Response Magazin, July 2017)。むしろそれらの要素がなければこれからはどんな分野でも生き残れないと言っても過言ではないでしょう。NYには建築、デザイン、ファッション、ビジュアルアートなどのクリエイティブ産業と融合して新しい価値を生み出しているビジネスがたくさんあります。これらはやはり文字情報や映像でなく、体感することで初めて自分の糧にすることができるのだと考えます。

ツアー料金は1週間で70万円と普段自分で全て手配する私にとってびっくりする金額になりました。しかし近畿日本ツーリストさんの旅行商品として、参加者のみなさんの安心・安全を最優先に考えた内容にすると、様々な費用が必要になることが分かりました。また講師陣や参加者の方々への個別対応にこだわっています。多くのメディアで活躍する現地ジャーナリストがコーディネートする視察場所、個々人のニーズに基づいてカスタマイズするツアー、国連等から起業家賞やリーダーシップアワードを受賞した日本人起業家との交流、ツアー後のフォローアップなどたくさん詰め込みました!!なので自分たちも「持ち出し」で参加覚悟です!お一人お一人と夢やビジョンをゆっくり語る旅にしたいので、10名が限界だと思っています。是非一緒に行きましょう!!



資料請求はいよココロザシ大学、FBメッセージ、または以下のアドレスまで:
askアットnourishjapan.com (アットを@に変えて)

2017年7月29日土曜日

フードビジネス界の「金の卵」に出会いました!

これ何だと思いますか?最高にピザをおいしく食べるための器です。波打った表面は、熱々のピザの湿気を逃すため。素材はオリーブの木。オリーブには殺菌効果があり、硬度が高いため傷つきにくく美しさが続くのだとか。そしてお手入れはイタリアンに欠かせないオリーブオイル。綺麗に切り分けるための溝、テーブルに置いた時音を立てないための持ち手部分など、「0.数ミリ単位で」「100のこだわり」が詰まった逸品。

これを作ったのは京都造形芸術大学に所属する三木俊輝くん。全日本学生料理協会の会長でもあり、Food Art Designの代表でもあります。彼の名刺には「食に関わる全てのデザインを」と記されてあり、その言葉の通り、彼は国内外飛び回ってテーブルウェアデザイン、ラベルデザイン、商品開発、異文化交流イベント、調理教室など、食に関わるあらゆる活動をダイナミックに推し進めています。料理コンテストでの受賞歴も華やかで、このピザプレートは「2016料理王国100選」テーブルウェア部門賞を受賞。まさに才能の塊ですね。

そんな彼との出会いは2日前。森永アクセラレータープログラムの交流会にて。終了10分前に息を切らせて現れた彼。このピザプレートを手に「一言だけ挨拶させてください!」と森永の社員さんに詰め寄り、端的に、でも熱く想いを語っていました。聞けば京都からの長距離バスに乗れず、でもどうしてもイベントに参加したくてヒッチハイクで7台乗り継いで十数時間かけて東京までたどり着いたのだとか。「折角だから行ける人だけで2次会にいきませんか?」と言う彼の呼びかけで、散り散りバラバラに会場を後にしていた人たちも足を止め、みんなでカフェで語りました。偶然集まった人たちの間には偶然にもいろんなつながりがあることがわかり、「呼びかけてくれてありがとう!」の気持ちでいっぱいに。巻き込み力も半端ない人です。

*写真は三木くんのFBページより


*2次会のカフェにてHAMONを持つ三木くん

2017年7月18日火曜日

ココナッツアイスクリームの可能性。

気がつけば創業からはや1年。たくさんの方に支えられ、インバウンド対応事業、人材事業のお仕事を少しずつですがご依頼いただくようになりました。でもまだ足元グラグラです(😅)。まだまだ突破口が開けないのが、愛媛県産品の輸出。完成されたプロダクトを相手国のニーズと合致させることの難しさ、「地元推し」で幅広い商品を提供することのインパクトの無さ、飽和した市場に切り込める価値創造の大切さを痛感しています。昨年11月にはブログにこんなことも書きました。愛媛県の食材を安定的に提供するためには、素材として活用してもらうことが重要だと考え、過去には柑橘パウダーやピールでゼリー、焼きドーナツ、クッキーなどを試作いただき、それらを持って何度か海を渡りました。

そんな中、渡米先で出会ったのがココナッツアイスクリーム。動物性のものを一切使っていない(ヴィーガン)、大豆も使用していない。主原料は水とココナッツミルクと甘蔗糖(生成されていない砂糖)のみ。そして何よりとても美味しい。牛乳を使用したアイスクリームよりさっぱりしているけど、コクとリッチ感あり。アイスクリームという誰もをワクワクさせるアイテムを媒体に、愛媛県食材を国内外に広くPRできないかと、過去4ヶ月米国サイドに尾崎食品さんの商品を送りアイスクリームを試作していただいたり、あれこれ検討してきました。そして昨日はおそらく日本で初となるココナッツソフトクリームの試食会を宇和島の米粉パン屋さんブランジュリRIZさんさんで実施させていただきました(槇野さん本当にありがとうございます!!)。(これは同行した夫のレポート)。

このアイスクリームの可能性、正直測れしれないほど大きいと思っています。今日本には様々な食事制限を持った外国人が多く訪れています。例えば、近年訪日数が劇的に伸びているインド人の40%はベジタリアン。また、訪日外客シェア第3位の台湾人の14%はベジタリアンで、「オリエンタルベジタリアン」という動物性のものを一切とらないスタイルが主流です。またオリンピックアスリートの多くが食事に細心の注意を腹い、よりシンプルな食品を口にしているあろうことは想像に難くありません。

また、日本人の10代でヴィーガンを選択する人が増えているという調査結果もあります。この調査では、10代において、畜産業が環境破壊の主要な原因になっていることの認知度の高さとの関係性が示唆されています。

このようなこだわりを持った層に、アイスと言う媒体を通して愛媛の味をPRしたい。

写真はRIZの槇野さんから送られてきた写真。なんとココナッツソフトに3種類のカラフルなジャガイモをトッピング。食の専門家である槇野さん曰く、ココナッツソフトは野菜にも合うのだとか。期待は高まります。




2017年6月10日土曜日

コンフォートゾーンを飛び出しリスタートする人。


マレーシア工科大学UTMSPACEにて、共同事業の提案を行いました。このような機会をいただけたのも、前職を通して2010年から付き合いのあるアンジェラのおかげです。

アンジェラ、実は、この4月からこのUTMでの仕事を始めたばかり。それまではマレーシアでトップクラスの大学(学部単独では世界ランキング29位)の副学長を務めていました。20年以上勤務した大学での安定した地位を離れ、国立大学という私立大学とは異なる文化を持ち、まさに人種構成さえも前任校とは全く異なる場所での任期付きの職を選んだ理由は、「そろそろコンフォートゾーン(自分にとって心地よい場所)を出る時だと感じたから」「自分にある別な可能性を試してみたかったから」。周囲からは「どうかしてる」「やめた方がいい」と繰り返し言われたけれど、彼女の決意は固いものだったのです。


マレーシア工科大学の彼女の仕事は大学の戦略担当。これまでの学生支援の仕事とは大きく異なります。学生とのふれあいが恋しい反面、これまでと全く異なるビジネスマインドを求められる仕事にわくわくする日々を過ごしているとのこと。そんな彼女だからこそ、私のようなビジネス初心者の提案に耳を傾け、「CEOにプレゼンしてみない?」と、思い切った提案をしてくれたのだと思います。

アンジェラはこれまでもずっと私にとっての憧れの存在でした。そして思い返せば、私をインスパイアしてくれる人の多くが、あえて「コンフォートゾーン」を飛び出す人だということに気づきます。いくつになっても謙虚で、学び続け、挑戦し続ける人。私もそんな人になりたいです。


コーチングセッションを体験しました。

初めてコーチングセッションを体験しました。現在抱えている想いやこれからの行動までを、コーチに導かれながら言語化し、スクリーンに向かって(スカイプだったので)表現しました。最初は子どもの話のみをするつもりが、やがて教育全般に対する自分の思いに話題は移り、次には自分の仕事との関連性、そしてまた最後に子育てについての反省点へと話は一巡しました。

今回気づいたことは2つありました。一つは、私が過去15年ほど前から抱いてきた、「持続可能な社会創造のために主体的に参画できる人材を育成する」という人生の理念に関連するものに、大半のエネルギーを注げるようになっているということ(成果はまだまだですが)。そしてもう一つは、子どもの人生と自分の人生はもう少し明確に切り分けた方が良いのでは、というもの。子どもには子どもの価値観や欲求があり、彼ら彼女は、これから様々な経験や学びを繰り返し、自分なりの生き方を見出していく存在です。そう頭で理解しながらも、何か押しつけがあるのではないか?先回りし過ぎていないか?怪しい部分がいろいろ見えてきました。
「子育て」と言える時期も気が付けばあと残り7,8年でしょうか。肉体的には「手が離れた」サイズになりましたが、精神的な関わりはこれからの方が濃密かも。親として成長できる最後のフェーズと思って、楽しみながら過ごしたいです。


2017年6月2日金曜日

もったいない「片想い」。

先週台湾の4都市を巡り、7つの大学を訪問してきました。今回はクライアント様の依頼を受け、主に日本語学科や観光学科を訪ねて周りました。その中でまず実感したのは、いかに台湾では実践的な教育が行われているかということ。観光関連の学科にはホテルサービスからコーヒー焙煎やワインテイスティングに至るまで、幅広く学ぶための設備が整えられており、旅行業を学ぶ学科には旅行会社もあります。

*大葉大学レジャー事業管理学科/大学院入り口


*カフェやカクテルを学ぶ教室



日本語学科が入る建物には和室があり、学生たちは言葉だけでなくマナーや文化も学びます。日本語教員養成で有名な東呉大学では、学生たちは自ら進んで卒業論文を日本語で書き、多くの卒業生がその後実際に日本語教員となり、台湾全土で活躍しているそうです(この大学出身者が台湾全土の日本語教育者に占める割合は50%近く)。

*東呉大学日本語文学科の教室


そんな中、先生方から聞こえてくるのは「もっと日本について学びたい」「日本の学生にきて欲しい」でも「日本からの留学生はどんどん少なくなっている」と言う声。日本語を学び留学し、日本のホテルなどでインターンシップ経験をする学生は増えているものの、日本から台湾の大学に足を運ぶ人は減っているとのことでした。この片想いはこれまで長く続いているものだそうです。

先日ある新聞記事で日本電産の創業者である永守重信さんが「日本は社会のニーズに合った学生を排出できていない」「欧米の大学はホテル学科など実践的な学科があちこちにあり、即戦力として使える」と述べておられましたが、サービス産業への期待が今後益々高まることが予想される日本において、これからその分野で活躍したいと考える若者は、台湾に限らず、タイやマレーシアなど、観光産業がより盛んな国で専門性と言語力を同時に高めることも良いのではないでしょうか。

また、観光関連の学部に必ずある調理学科の教員は、「学生たちは和食を学びたいのに日本の学校と行き来がない」「和食の教員がいたら是非紹介して欲しい」と述べておられました。日本政府は2020年まで農林水産物や食料品の輸出額を1兆円まで増やす目標を掲げていますが、専門家や飲食業者に向けたPRだけでなく、教育を通して和食ファンを増やすことで、将来的な需要を高めていくことができるのではないかと感じました(台湾の大学で教えてみたい調理士の方、いませんか☺️)。

日本語学習者も世界では近年増加傾向であり教員のニーズは高まっているそうです。日本で日本語教育を学ぶよりも、台湾など日本語を学びたい人に囲まれた環境で学ぶ方が、よっぽど効率が良いのでは?と素人ながら考えましたが、みなさんいかがでしょうか?


2017年5月23日火曜日

自分のレンズに意識的になること

この週末、人の特性を9つのタイプに分類して理解するエニアグラムのコーチ認定プログラムに参加しました。大学の授業で取り上げるエニアグラムについて理解を深めたかったことと、人材関連の仕事で必須である他者理解・支援のツールとして、しっかり学んでおきたかったのが受講理由。

エニアグラムが何かについて、ここでは省きますが、今回興味深かったのは、青少年から高齢者までの数千人を対象にした調査結果。それによると楽天性の高い個人は、、幸福感、自尊感情、レジリエンス、人生に対する満足度も高いというもの。これらの因果関係はもちろんわからないし、最近ではある程度の幸福度や性格は遺伝で決まっていて変えることが難しいという研究結果もあるため、それらを全体的に高めていくことの手立てを、この調査結果からはかり知ることはできません。

しかし、楽天性や人生に対する希望を高めることのヒントになりそうな調査結果がありました。それは、楽天性や人生に対する希望、幸福感、自己信頼が高い人は、マインドフルネスを構成する3つの要素のうち、自分について描写できる力を示す「描写」と、自分自身を客観視できる力を示す「観察」が高いというものです(残りの一つは「集中」)。

私達はそれぞれが異なるレンズをかけ、それを通して外界を捉え、それらに意味付けを行い、その結果に基づいて行動をしています(Kegan, 2009)。しかし、自分がどんなレンズをかけているか(言い換えればどのような価値観や信念(「こうあるべき」という考えを持っているか)を把握することは容易ではありません。日々の行動を振り返り、次の日からの行動を意識的に変えてみたり、自己の価値観や信念をくつがえされるような経験にあえて身を投じたり、過去の経験から自分が作り上げてきた物語を再構築することで、自分を悩ませていた可能性のある古いレンズの不具合が調整され、外界をより楽観視でき、希望を見出すことにつながり、自己信頼や幸福感も高められていくのでしょうか。

外界を捉える自分のレンズに意識的になることの効能は、想像を超える大きさなのかも。

写真は台北の街角にて。




2017年5月21日日曜日

「石垣組織」と「ブロック塀組織」

経済産業省による「2017年度技術力活用型・新興国市場開拓事業 国際化促進インターンシップ事業」の説明会に参加してきました。本事業そのものへの関心もありますが、一番の目的は(株)クオリティ・オヴ・ライフの原正紀さんにお会いすることでした。

原さんは今回「グローバル展開が組織を未来対応させる〜組織を強くする外国人活用〜」と題したワークショップをご担当されましたが、その中で最も心に残ったのは、多様な人々(異なる形や大きさの石)で構成された「石垣組織」が、同質性の高い「ブロック塀組織」に比べ、いかに強いかと言うお話でした。

外国人採用で期待することに、新たな価値の創造や、作業プロセスのイノベーション、グローバル化への対応等があるでしょう。しかし、成功事例として紹介されたある企業が経験した、外国人採用による効果は、もっと日常的なものでした。それは「日本人従業員がはっきり意見を述べることができるようになった」と言うもの。分からないことはたずね、自分の意見を持ち、はっきり相手に伝える外国人従業員の姿に、日本人社員が感化されたとのこと。

この企業では、外国人のそもそもの採用基準に「自分の意見を持っている。自立している。」などを掲げているそうです。だからこそそのような態度が仕事でも奨励され、個が活かされ、同僚の日本人の働き方にも良い波及効果をもたらしているのでしょう。

しかしこのような企業が存在する一方で、多くの外国人が日本企業での働きづらさを感じている現状があります。主な悩みは日本人従業員とのコミュニケーション不足。原さんによると、日本政府から特別な在留資格を与えられた高度人材の実に5分の1は、既に日本を去っているとのこと。残念なことです。

あたりまえのことですが、「人手不足だから」「海外展開だから」と周囲にしっかりと採用の意図を説明しなかったり、採用する外国人にも「なぜあなたが必要なのか」が伝えられていなければ、(石垣でいうところの)異なる形の「石」はうまく回りとフィットしないでしょう。そしてそもそも日本人従業員一人一人も異なる「石」であるはず。お互いを活かし合うために、お互いにより意識的になり、特に日本人は思いの言語化に積極的に努めなければならないと感じました。


写真は石垣の上にそびえたつ松山城

2017年5月12日金曜日

セルフディシプリン 〜成功と自己実現を手に入れるために〜

30年以上ぶりに再会した同級生男子。体育会系でどちらかといえばやんちゃな印象だった彼は、21歳で起業。今では余暇で海外旅行や自家用飛行機での遊覧を楽しむまでに成功。そして創業30年目の節目となる51歳には息子さんに会社を譲り、「新しいことを始めたい!」と、活き活きした表情で語ってくれました。そんな彼が欠かさないのは身体を動かすこと。泳ぎ、走り、トライアスロンにも参加する。それを聞いて、やっぱり自己実現していると見える個人に共通するのはセルフディシプリンなんだと、再認識しました。セルフディシプリンとは「自己鍛錬」や「自己修養」と訳すことができます。運動だけでなく、早寝早起きだったり、「足るを知る」ような、何事においても行き過ぎない生き方。そんな生き方に私自身も憧れます。

「経営者」となり、時間管理、経営判断、日々の雑務等あれこれを誰にも指図されずに自分で行わなければならない時、「やるべきことをやれているのだろうか?」、「もっと効果的な方法があるのではないか?」と迷いが生まれては消え、目の前のことにエネルギーを十分に注げないことが度々あります。セルフディシプリンを十分に身につけることができたら、自分のマインドをしっかり制御することができ、誰の基準でもない、自分にとっての成功や自己実現を手に入れることができると思うのです。ではどうすれば良いか。

スタンフォード大の心理学者マクゴニガルは、エクササイズが脳を鍛え、自己コントロールの生理機能を向上させると説明しています。また、瞑想の実践や、呼吸のペースを1分間に4回〜6回程度と、通常よりかなり遅くするだけでも脳は鍛えられ、自制心は高まり、不安、怒り、憂鬱、孤独感などを防ぐことにつながることが、複数の研究で明らかにされています。「自己鍛錬」「自己修養」と聞くと、汗水流す苦行のイメージですが、呼吸に意識的になることなら、誰でもすぐに始められそうです。

また少しそれますが、ポジティブ心理学の研究で知られるセリグマンは「健康資産」に含まれる可能性があるものとして、運動の他に楽観性、愛情、友情などを列挙していますが、それらと自己実現や成功との関係性はどのようなものなのでしょうか。今後正の相関関係が明らかになれば、社会的な成功や自己実現に必要なこととして、「ワークライフバランス」でいうところの「ライフ」がより重要視されるようになるのかもしれません。



2017年5月7日日曜日

「ソフトスキルは全然ソフトじゃない」。

「ソフトスキルって全然ソフトじゃないよね」。新たなプロジェクトの打ち合わせの中で、仲間から発せられた言葉。「ソフトスキル」という言葉に馴染みのない人にざっくり説明すると、あらゆるビジネスやプロジェクトにおいて求められる能力の中でも、コミュニケーション、リーダーシップ、ファシリテーション、ホスピタリティーなど、主に対人的な能力が「ソフトスキル」。一方ハードスキルは、デザイン、文章、ITなど目に見えて評価しやすいスキルになるでしょうか。冒頭の彼女、「ソフトスキルの実践にはすごい手間と時間がかかる。しっかりやろうとすると実はすごくハード」という意味でこの言葉を発していました。

一見ソフトスキルよりもハードスキルの方が獲得が困難に見えますし、ビジネスを進めていく上でもまず優先されるのはハードスキル。私自身、ソフトスキルは個々人の心がけやリーダーが説く精神論でなんとか表現されていくのでは・・・と軽視されているような気がしてなりません。しかし、チーム力の向上やメンバーの成長、そして経営効果に影響を及ぼすまでにソフトスキルを実践しようと思えば、そこにはソフトスキルについての十分な理解、緻密にデザインされた教育、チーム活動や職場環境デザインが必要であり、息を吸って吐くように行動できるようになるまでの1000本ノックのような実践の繰り返しが必要だと考えます。そして大事なのは、マニュアル化されたものを繰り返すような、本質を欠いたものになってはいけないということ。

NY初のハンバーガーレストラン「シェイクシャック」。荒廃した公園エリアの活性化の取り組みとして始まり、今や世界中に熱狂的なファンを増やしていますが、創業者ダニー・マイヤーの以下の言葉が印象的です。「サービスは“独り言”、ホスピタリティは“対話”なんです」。そういえば、日本の接客には誰に発せられているかわからないような「独り言」が多いように感じるのは私だけでしょうか。。。対話が生まれるホスピタリティーや、成果を生み出すスフトスキルの実践を可能にするために、冒頭の彼女とのプロジェクトは進んでいきます。

以下、シェイクシャックを取り上げたForbes Japanの記事(5月5日付け):
http://forbesjapan.com/articles/detail/16004/1/1/1

2017年4月23日日曜日

Let's sit down and talk.

「さあ、座って話そう!!」ケニアのいろんな場所で投げかけられた言葉。「そういえば、こんな風に仕事抜きで人と面と向かってゆっくり言葉を交わすことをずいぶんなおざりにしてた!」また、「初対面の人にもこんなに関心を持てるって素敵!」と気づかされた10日間でした。当たり前の日常がずっと続く保証はどこにもない。最近の世の中の動きの中で、そのことを痛感します。だから、先週はメンターであるIさんと4時間過ごせたこと、今日大事な友達と母と10時間過ごせたこと・・・本当に良かった。

写真はケニアでチャイを作る様子。とにかく座ってチャイを飲んで語ろう!そんな日常を愛おしく思います。